Oct 23, 2010

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 投資信託協会が13日発表した5月の投資信託概況によると、株式投信の新規設定額から解約・償還を差し引いた資金流入額は9208億円と、2カ月ぶりの資金流入超となった。

 流入額は2010年5月の9209億円以来、1年ぶりの高水準。東日本大震災後の市場の混乱で、いったん利益を確保するために売りに出た投資家が、世界的な株価低迷を背景に再び資金を株式投信に振り向けたとみられる。

 5月の国内、海外市場は総じて軟調に推移した。株式投信の流入額増加について投信協会では「個人投資家の待機していたマネーが株式投信に向かった」と話している。

 株式投信の資金流入額を押し上げたのは、海外の不動産投信(REIT)へ投資する金融商品を含む「ファンド・オブ・ファンズ」。ファンド・オブ・ファンズへの流入額は9079億円で、過去2番目の水準だった。

 株式投信の純資産残高は、円高進行や株式相場の下落を受けて前月比1.2%減の54兆3600億円と、7カ月ぶりに減少した。

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 百貨店の全国売上高が、今年にも家電量販店に抜かれる可能性が出てきた。昨年まで14年連続でマイナス成長だった百貨店は今年も回復は難しい一方で、節電関連需要を取り込めそうな量販店は堅調な需要が見込めるためだ。苦境を脱しようと、百貨店自身が量販店をテナントとして誘致するほか、東京・銀座では“脱”百貨店を目指す動きも出ている。かつて「小売りの王様」といわれた百貨店も2008年には売上高でコンビニにも抜かれており、業態の見直しが急ピッチで進んでいる。

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 「ビックカメラと話ができれば各店舗で部分賃貸という考えもあり得る」。百貨店最大手の三越伊勢丹ホールディングスの石塚邦雄社長は5月12日、東京・新宿のファッションビル「三越新宿アルコット」を12年3月で終了しビックカメラに10年契約で貸し出すと発表した上で、傘下店舗での連携強化にも意欲をみせた。アルコットは百貨店事業には含まれないが、売上高回復のためビックカメラと今一歩進んだ業務提携を模索する。

 昨年11月には銀座最古の百貨店、松坂屋銀座店に量販店ラオックスがオープンしたことが話題となった。

 百貨店から量販店への“衣替え”はこれだけではない。JR名古屋駅前にある名鉄百貨店は本館など3館あるうち「ヤング館」の営業を終了し、今秋には量販店最大手のヤマダ電機が出店する計画だ。

 それだけ百貨店の現状は厳しい。東日本大震災の発生などにより、3月の全国売上高は前年同月比14.7%減と史上2番目の減少率を記録。5月以降は衣料品などは回復し始めているものの、宝飾などの高額品は不調が続き、特に銀座や日本橋など各社の主力店舗の回復が遅い。

 ■百貨店にこだわらない松坂屋

 百貨店の全国売上高は、バブル期の1991年に9兆7130億円を記録して以降、専門店との競争激化や消費者の低価格志向などで減少に歯止めがかからない。これに対し家電量販店は、大量仕入れによる低価格化や積極的な出店攻勢などで順調に売上高を拡大。今年は家電エコポイント制度は終了したものの、LED(発光ダイオード)照明や省エネエアコンなど節電需要で売上高は堅調と予想されている。

 03年には百貨店と量販店の売上高は2倍近い開きがあったが、昨年は百貨店が6兆2921億円、量販店が約6兆円(見込み)と肉薄。第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは「年内に売上高は逆転する」と予測する。百貨店売上高は08年にはコンビニに逆転を許しており、小売業界での存在感は低下している。

 その打開策の一つが、量販店などテナントの出店だ。量販店にとっても好立地の百貨店は魅力的だけに、「フロアを貸したい百貨店と、場所を押さえたい量販店との思惑が一致しやすい」(第一生命研の永浜氏)ため、今後も量販店の“侵攻”が進みそうだ。

 量販店に限らず、大型テナントの導入は新規客層の開拓とコスト削減を図りたい百貨店の大きな流れになっている。高島屋や大丸などはカジュアル衣料大手「ユニクロ」などの出店を進めてきた。三越伊勢丹はこれまでこうした動きを静観してきたが、「王道を歩んできた三越伊勢丹もテナント導入は避けて通れなくなる」(大手百貨店)とみられている。

 一方、関係者から驚きの声があがったのが松坂屋の計画だ。1924(大正13)年開業の松坂屋銀座店を運営するJ.フロントリテイリングと森ビルは同店を取り壊し、銀座最大の商業施設を2016〜17年にもオープンする計画を発表したからだ。J.フロントなど地権者でつくる地元の再開発準備組合が近く、都に計画案を提出する予定だ。

 計画では、新たに建設する商業施設は地上12階地下6階で、延べ床面積は約14万7000平方メートル。従来の百貨店の形態にはこだわらず、オフィスや多目的ホールも備えるという。

 震災を背景に消費者の志向が大きく変化する可能性も指摘される。高級品や衣料品中心の従来型の百貨店ビジネスが行き詰まる中で、百貨店のテナントビル化がさらに加速する可能性がありそうだ。(金谷かおり)


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